あなたと私

おとなのおとこのこ。

眠れない夜の冒険。

また眠れない‼
今日は運動しなかったのに眠れない‼
もう全くもって原因が分かりません。
親と先生は「本を読め」と口を揃えますが、読書をしても睡魔はやってきません。
そして一冊読み終わりました。
私このままだと本当にヤバいことになりそう。誰か助けて! Help me!! 救命!

今夜読了したのがこちらです。

ヴェネツィアのチャイナローズ: 失われた薔薇のルーツを巡る冒険

ヴェネツィアのチャイナローズ: 失われた薔薇のルーツを巡る冒険



ヴェネチアのとあるヴィラの庭園にひっそりと咲く謎の薔薇-ローザ・モチェニーガのルーツを探る冒険譚。
それでいて、ナポレオン1世の皇后ジョゼフィーヌやその友人(作者の先祖に当たる)ルチアも登場し、歴史物語の性格も持ち合わせています。
私の始めてのイタリア文学。
老舗ファッション雑誌のVOGUEやELLEに称賛され、ファッション愛好家やヨーロッパの
教養をお持ちの方には話題の本です。
ちなみに私は、ALI PROJECT宝野アリカ様のブログで知り、気になって購入しました。
書店の歴史書コーナーにあります。

本の末にある、フランスの宮廷画家・ルドゥーテの描いた薔薇図譜からの引用はどれも美しく、薔薇の瑞々しさや芳しさが本物よりも引き立って伝わってきます。
当時のどの画家もこれほど美しく薔薇を描けなかったでしょう。
ラファエロが聖母を描くように、彼も薔薇を描いたのだと思います。
私の家にはルドゥーテではない画家の描いた薔薇の絵集がありますが、やはり見劣りしてしまいますね……私からすればですが。
ちなみに表紙カバーの絵もルドゥーテの薔薇図譜によります。
そういえば、薔薇図譜のポストカードやファ
イルが東京都美術館に売られていました。

Les Roses バラ図譜 【普及版】

Les Roses バラ図譜 【普及版】


物語の性質上、長いカタカナの地名や人名、そして薔薇の名前や植物学の専門用語が多く出てきて人間関係や位置関係、イメージをつかむのに一苦労しました。
それでも、薔薇の謎が解き明かされるまで冒険を諦めることはできませんでした。
一つの薔薇を巡って、イタリア、フランス、そして19世紀のナポレオン時代にまで足を運ぶ。素敵なことではありませんか?
あとがきで訳者の方がおっしゃるように、これを読めば薔薇への見方が変わると思います。
オールド・ローズとか、モダン・ローズとか、チャイナローズとか、まだいろいろとよくわからないけれど。

豊満な蕾を結び、気高く、美しく、たくましく咲き、官能的な香りとぷっくりとした花びらで我々を様々な形で誘惑するけれど、鋭い棘でそう簡単には触れさせない。薔薇は正に孤高の花だし、この物語の主人公の薔薇も、またしかり……

しかし、私はなぜファッション雑誌がこの本を絶賛したのかがよく分かりませんでした。洞察力不足……
この冒険譚とファッションの関連性……
いつかもう一度読み直して、解釈をし直そうと思います。